2007年の春、部門長へ異動希望先を伝えた。部門研修のインストラクターになりたいと伝えた。
しかし、回答はすぐに来なかった。
社内では50歳で転籍する先輩が増えていた。転籍後、部門研修の業務を担当されていた先輩に相談した。
間もなく返事が来た。組織として、インストラクターの新規追加採用は考えていないということだった。
入社をした20年前は、現場管理職の技術課長になる前に、部門研修インストラクター経験をするのが一般的だった。
しかし、現場管理職だった技術課長職は廃止され、技術部長職が第一線の管理職になっていた。
部門研修インストラクターも、経験を積み重ねて現場に戻ることはなくなっていた。ある程度の現場経験を積み重ねたベテラン社員が部門研修へ異動し、そのまま退職して転籍する格好になっていた。