部門研修のインストラクターになりたいと思った。しかし、希望は叶わなかった。入社してから間もなくバブル経済が到来。そして崩壊。それから15年以上が過ぎ、世の中の事情は変わっていた。
目の前の世界は常に継続しているから、中長期的には変化していても、つい変わっていないと思ってしまう。
今から振り返ってみると、50歳で退職または転籍が当たり前になっていた。
採用されたとき、部門としては10年ぶりの採用だった。
入社時の先輩はほぼ全員が50歳以上になり、退職または転籍していた。一緒に仕事をしていたが、業務委託先である関連会社の社員になっていた。
同期入社をした高専卒、専門学校卒、高卒の社員は、業務委託先である関連会社へ出向していた。
今から思えば、高専卒の自分の周囲は、後輩を含めてほぼ全員が大学卒になっていたのだった。