1984年の春、電子計算機実習の授業で、初めて電子計算機の起動を見て、プログラムの実行結果を印刷して確認をしました。
電子計算機室には、施錠された磁気テープ収納用キャビネットがありました。キャビネットの中には、なぜか一緒に穴の開いている紙テープが入っていました。
実は、電子計算機の起動には、その紙テープが最も大切だったのです。
もう40年前のことなので、一部の記憶違いがあるかもしれません。記憶違いだったら申し訳ありません。
施錠されたキャビネットから取り出した磁気テープを、テープ装置にロードしても、磁気テープは動きません。
CPUの電源を投入(ONに)してから、CPUで紙テープを読み取ることで、テープ装置の磁気テープが動き始めました。
今のPCは、ハードウェアの初期化と、WindowsなどのOSをロードする機能を持つBIOSと、OSはPC本体に内蔵されています。
しかし、当時の電子計算機はのBIOSに相当するのもは紙テープで保存され、OSも磁気テープに保存されていたようでした。
実行するプログラムは1行ずつ、1枚のパンチカードにカード穿孔機(keypunch)で穴を開けていました。現代は電子的に保存するのが当たり前のプログラミングデータも、紙のカードで保存をしていた時代でした。
プログラムを実行するときには、今は見ることのないカードリーダーに、パンチカードを順番に読み取らせていました。読み取らせる前に沢山のカードを落としてしまったりすると、順番に並べ直すのが大変でした。